Jul 26, 2011

オプションの多く白髪染め

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私たちが今後手にできるテクノロジーは、大手 IT 企業による戦いの勝敗に左右される。HP 対 Oracle はそのような戦いの代表的なものの1つであるし、AMD 対 Intel、 NVIDIA 対 Qualcomm といった戦いもある。

だが、最も注目すべきなのは、私たちが日常的に使う個人向け製品を開発する Microsoft、Google、Apple の3社による戦いだ。

それぞれの企業は独自の戦略を持っており、また独自の強みと弱みを持っている。ここでは、それらをテーブルの上にならべて比較していこう。

Apple

ゴール: Apple のゴールは、高い利益率をあげることである。Apple という企業はこの目的に最適化されており、実際、Google や Microsoft よりも高い利益率を確保している。Appleは、利益率を高く維持するためなら市場シェアが下がったとしても気にとめない。

強み: ゴールが明確になっており、社員に徹底されていることが最大の強みである。また、会社自体の構造がシンプルであることと、忠実な顧客が多いことも強みとして上げられる。品質は他の2社を圧倒しており、また、技術部門が社内で強い影響力を持つ他の2社と比べ、マーケティングが戦略の主体を握っている唯一の企業でもある。

弱み: Apple という企業は Steve Jobs 氏によって管理/経営されたときに最大の力を発揮するように作られている。Jobs 氏にはカリスマ性があり、また、製品の非常に細かいところまで彼自身がコントロールしていた。Jobs 氏は会社の重要な部門にはほぼすべて口をだし、会社の創設者であり CEO というポジションの持つパワーを存分に行使していた。

Jobs 氏が CEO から会長に退いた後、Tim Cook 氏が CEO となり Apple を率いることになった。Cook 氏の能力は CEO として十分なものではあるが、Jobs 氏と同等だとは考えにくい。Jobs 氏の退任後、Apple からはすでに多くの幹部が会社を去っている。Apple は、Cook 氏の能力にあわせて会社の構造を再構築するか、Jobs 氏の役割を果たせる人材を見つけてこなければならない。そのどちらも、すぐには実現できそうもない。

Apple は他社とパートナーシップを結んでおらず、ハードウェア製造主体の企業であるため、製品コストは他の2社と比較して相対的に高い。Tim Cook 氏の最初の決断は、Apple が以前行っていたセールスキャンペーンを復活させることだった。これは、コストを増大させ、Apple の強みを損なうもので、Steve jobs 氏の機嫌を損ね、あやうく Jobs 氏の今後の協力を仰げないという事態を招くところだった。

Google

ゴール:Google にはしっかりとフォーカスされたゴールが無く、しかもそのゴールはあちこちで矛盾をきたしてもいる。大きくは、Google はインターネット広告収入の分野を支配しようとしているし、また世界への貢献をしたいとも考えているようだ。利益、企業価値、企業の存続にはあまり重要性を感じていないようで、これらは副次的な目的となっている。

強み: Google はインターネット広告とインターネット検索の分野で圧倒的なシェアを持っている。また、スマートフォンの分野でも市場シェアをリードしている。Google は、多くのビジネスで広告から収入を得るモデルを採用しており、このため各部署は自分たちの活動から直接収入を得るという心配をしなくても済んでいる。

Google の労働環境は、3社中最良であると考えられている。Microsoft よりも快適だし、Apple のように連日怯えながら仕事をする必要もない。Google はいまだに創業者の2人に率いられており、彼らは一般職員からは深い尊敬を集めている。Google はまた Microsft に次いで多く企業とパートナーシップを結んでおり、これが Google に力を与えている。

弱み: Google には明確なビジョンが無く、また個々のプロジェクトを投げ出してしまうのが早すぎるとも思われている。このため、社員が個々の領域で目標達成に向けて集中するのがかなり難しい状況にある。

Google が抱えるプロジェクトは数が多すぎる。プロジェクト間で競合を起こしているし、そのため部門によっては財源不足を起こしている。財源不足によるプロジェクトの失敗も多い。Google の取っている広告収入モデルが財源不足に拍車をかけている。多くの部門からは資金がでていくだけで、収入源はない場合が多いからだ。

経営陣は経験不足で、過去に自分たちの競合他社が犯したミスを繰り返している。その結果、有能な人材の流出が続いている。

Google で最大の問題は、競合他社に対する振る舞いと政府への対応だろう。その横柄さは90年代の Microsoft に酷似しており、将来的には Microsoft 同様に政府からの厳しい監査の目と、賠償金の支払いに悩まされることになろだろう。

総じて、現状 Google のかじ取りがうまく言っているとは言い難い。

Microsoft
ゴール: Microsoft は、企業価値を最大化しようとしている。また、競合他社、特に Google に対しては様々な方法で圧力をかけ、相対的に優位な立場に立とうとしている。

強み: Microsoft は PC OS 部門、デスクトップアプリケーション部門、ゲームシステム、企業向けサーバーおよびEメールシステム、ブラウザの各部門で支配的かつ主導的な地位を占めている。Microsoft のパートナー各社との関係は、GoogleやAppleのそれよりはるかに強固なもので、組み込みシステムへの浸透は最強と言える。

Microsoft の製品はほとんどの企業、家庭に入り込んでいる。多くの場合は、それを他の製品と置き換えることが非常に難しい。また、Microsoft の新しい UI である、Metroは、間違いなくもっとも先進的なものだ。

弱み: Microsoft のゴールはあちこちで矛盾しており、会社自体も巨大過ぎ、かつ複雑すぎてうまく管理することができなくなっている。優秀な社員は長期間にわたって離脱を続けており、キーとなる従業員の維持は Microsoft 最大の課題となりつつある。

幹部は長い間コスト削減に注力してきており、このため不完全なままの製品が出荷されてしまうという歴史を繰り返してきた。ブラウザー部門ではリーダーシップをほぼ失い、デスクトップ OS 部門でも徐々にではあるが影響力を失いつつある。スマートフォンの分野では、Apple と Google に大幅に水をあけられているのが現状だ。

ここ10年の間に、Microsoft の CEO は、社内からの孤立を深めた。彼は、自分に逆らって会社を動かそうとした幹部の多くを首にしている。

Microsoft がもっともコストをかけ、同時に赤字を垂れ流している分野は、Bing を武器にした Google との戦いだ。これに関しては、いまのところ Google の巨大な砦に阻まれて一矢も報えていない。

勝つのはどの企業?

Apple が断然有利な位置にいる。Apple にはしっかりとした目標があり、会社内の構造もシンプルだ。これが、Appleにスピードと柔軟性を与えている。

だが、スピードと柔軟性は、Steve Jobs 氏の CEO 退任によって失われつつある。また、Apple には普通の結果を出しただけでは評価されず、ずば抜けた結果を出さなければならないという宿命がある。

このことが、経営幹部や Steve Jobs 氏にプレッシャーをあたえている。Jobs 氏は Cook 氏がセールスキャンペーンを行って製品の安売りを始めたことに対して、彼を人前で罵った。こういったことが続くようであれば、CEO の交代もありうるかもしれない。

このような幹部間での混乱と考えの不一致は、Apple の弱体化を招く恐れがある。Appleは Steve Jobs 氏に匹敵する人物を見つけてくるか、または Jobs 氏を必要としない企業に生まれ変わるかしか道はない。そうでなければ、Apple は現在のトップの地位から滑り落ちていくことになるだろう。

Apple に次ぐ好位置につけているのが、Google だ。最大の理由は、Googleの広告収入がいまだ他社と比較して圧倒的だという点だ。

しかしながら、Google は Androidパートナーが徐々に離脱を始めているという問題に直面している。Google はまた、戦略的に意味の無いプロジェクトで浪費もしている。この浪費のため、彼らが本来フォーカスすべき検索、クラウドなどへの事業が資金不足を招いており、結果として、SNS への参入が遅れるなどの事態を招いた。

Google は、明確でかつ社内の様々なプロジェクトとの連携のとれたゴールを設定する必要がある。また、幹部は、大人になり、避けうるミスを繰り返さないようにしなければいけない。そうでなければ、彼らの最良の日々は過去のものということも起こりうる。

Microsoft は、すでに自身の巨大な牙城を徐々に崩しつつある。Microsoft は、守備的に布陣を組み直し、リソースをコアなプロダクトを守り、マーケットシェアを維持させるように集中した方がよい。

最大の弱点はスマートフォンとブラウザの分野で、これらはシェアを落とし続けており、資金も不足している。

また、タブレット端末の台頭が Windows のシェアを削りつつあり最大の強みである OS 販売の分野でも支配的な位置を譲り始めている。

Windows 8と IE10 は非常に競争力の強い製品ではあるが、同社のリーダーシップ、フォーカス、資金といったすべての分野は、Google と Apple と比較して苦しい立場にある。これらの問題が解決しないのであれば、Microsoft にはApple、Googleに対して勝ち目が無いだろう。

Microsoft 幹部は、Microsoft の支配的な地位が崩壊する前に、態度を変えるか、またはでていくべきだ。そうでなければ、社内からリーダーシップが永遠に失われ、Microsoft は急降下していくことになるだろう。

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